2024年7月11日
マニュライフ生命保険株式会社
当社では、複雑な社会において、お客さまがより簡単に、より明確に判断をし、お客さまの日々の決断をサポートして、より良い人生を送るためのお手伝いをすることを表現した「あなたの未来に、わかりやすさを」というミッションを掲げて様々な取り組みを行っております。
営業職員チャネルのコンプライアンス・リスク管理態勢の高度化については、「お客様本位の業務運営」を果たす観点から、取締役会の実効性強化や「セールスよりもコンプライアンス優先の文化」が定着する改善策を進めてきております。
2023 年2月に生命保険協会において、生命保険各社が引き続きお客さま一人ひとりと真摯に向き合い、社会的使命を果たし続けることを後押しするため、「営業職員チャネルのコンプライアンス・リスク管理態勢の更なる高度化にかかる着眼点*1(以下、「着眼点」)」が取りまとめられました。
着眼点に記載の6つの項目(生命保険協会資料より抜粋)
加えて、「着眼点」においては不適正事象を誘発する3つの要素(動機・機会・正当化=不正のトライアングル)に関する考え方が示されております。
当社プランライト・アドバイザーは日々お客さまに寄り添い、お客さまの利益を最優先する活動をしておりますが、こうした考え方も踏まえ、当社の態勢整備を進めるにあたり対応・留意すべき6つの項目、16のプリンシプル(原理・原則)に基づきご報告いたします。
「着眼点」の記載内容(生命保険協会より)
「コンプライアンス・リスク管理態勢」は、各社の業務運営の基礎となる組織体制の構築や企業文化の形成等を指す。営業職員チャネルの特徴・強みであるお客さまとの強固な信頼関係に応え変わらぬ安心をお届けしていくためには、目指す理念や価値観の共有、実効的な統制策を遂行する強固な組織体制の構築等、健全なコンプライアンス・リスク管理態勢の整備・維持が求められる。
○「セールスよりもコンプライアンス優先の文化へ」の醸成という原則に基づき、当社の文化を確実に変革するために全社を挙げて取組んでいます。職員一人ひとりが、当社バリューの一つである「正しい行動を取る」ことを実践していくことを経営陣自ら発信し続けています。
〈これまでの主な取り組み〉
「着眼点」の記載内容(生命保険協会より)
「コンプライアンス・リスクの評価」は、自社の事業における固有のリスクや、防止すべき不適正事象の影響度・頻度等について、適切に評価することを指す。それぞれのリスクに応じた適切な態勢を構築するコンプライアンス・リスク管理の考え方においては、各社にて営業職員チャネルの特徴や自社の特性等に応じたリスクの評価がなされることが求められる。
○ 当社はチーフ・コンプライアンス・オフィサーを委員長とするコンプライアンス委員会を設置し、代表執行役社長等多くの役員が参画しています。その中で、全社の個別課題等のモニタリング・分析状況等について四半期ごとに報告・審議を行っております。また、全社共通の「コンプライアンス・プログラム」を策定し、コンプライアンス部門がフォローすることとしています。また、営業職員チャネル固有のリスクを洗い出し、RCSA(リスク・コントロール・セルフ・アセスメント)を実施し、リスク管理部門・コンプライアンス部門がフォローすることとしています。
〈これまでの主な取り組み〉
「着眼点」の記載内容(生命保険協会より)
「コンプライアンス・リスクに対するコントロールの整備・実施」は、統制環境やリスク評価にもとづく、コンプライアンス・リスク管理上の具体的な統制策に関する取組みを指す。営業職員チャネルにおける不適正行為の防止のためには、前述のリスク評価の結果も踏まえた強固な統制策の整備・実施が求められる。
○ コンプライアンス・リスク管理上の具体的な統制策に関する取組みとして、お客さま保護の観点から、失効・解約を繰り返しているお客さまや一時払商品において解約時に損失が生じたお客さまの新契約加入時に管理・監督者による充分な意向確認を行っています。高齢者募集においては、原則親族の同席および親族の同意書取得、保有金融資産等による募集制限等の強化を実施しています。また、詐欺・費消等の重大事案の要因を低減させるべくプランライト・アドバイザーによる現金授受の禁止等を行っていますが、コンプライアンス教育の更なる充実・徹底をおこない、コンプライアンス・リスクのコントロール強化に努めて参ります。
〈これまでの主な取り組み〉
「着眼点」の記載内容(生命保険協会より)
「コンプライアンス・リスクのモニタリング」は、自社におけるリスク評価やコントロールの状況を含む、自社のコンプライアンス・リスク管理態勢の整備・機能状況の監視を指す。新型コロナウイルス感染症の感染拡大やデジタライゼーションの進展等に伴うリモート環境下での活動機会の増加等、環境の変化によりリスクの状況や統制策の実効性等も変化しうるものであり、実効的なコンプライアンス・リスク管理態勢の維持のためには、コントロールを通じて得られる不適正事象の(予兆)情報も含め、適切なモニタリングの実施が求められる。
○ 不適正事象(予兆を含む)の発生が懸念されるプランライト・アドバイザー、および契約形態等について「疑義類型」として分類し、モニタリングを行っています。実際に不祥事件・事故等が発生した際には、第1線・1.5線・2線が連携し原因究明と再発防止策の策定と支社・営業所による再発防止策実施を行っています。
○ プランライト・アドバイザーへの牽制だけでなく、支社長・営業所長、そして営業組織全体で不適切事象を未然に防止する態勢整備を強化してまいります。
〈これまでの主な取り組み〉
「着眼点」の記載内容(生命保険協会より)
ここでいう「コミュニケーション」とは、必要な情報が適時適切に、社内外の関係者に伝達されるための管理態勢および日常業務における取組みを指す。社内環境等の要因によるコミュニケーションの不足は、不適正事象の抑止・発見の阻害要因ともなり得ることから、社内・社外(お客さまや各種ステークホルダー等)との適切なコミュニケーションが行われる環境や態勢を構築することが求められる。
〈これまでの主な取り組み〉
「着眼点」の記載内容(生命保険協会より)
「監査」部門は、三線管理態勢において、営業組織等の業務部門(1線)・コンプライアンス部門(2 線)のコンプライアンス・リスクに関する態勢や取組みが適正かつ有効に構築・実施されているかの検証を行い、改善につなげる役割を担っている。営業職員チャネルのコンプライアンス・リスク管理態勢が実効的に整備されるにあたり、監査部門が営業職員チャネルの特性や自社を取り巻く環境等を理解し、役割を発揮していくことも求められる。
○ 3線の牽制機能強化として、セールスコンダクトリスクに対する監査人の知見向上のため、社内外のソースからの情報収集の強化、人材採用・育成を実施しています。
〈これまでの主な取り組み〉
以上のとおり、「着眼点」記載のプリンシプルについて、改善を重ねながらおおむね取り組んでいます。
今後も引き続きコンプライアンス・リスク管理態勢の実効性を確保するとともに、更なる高度化に向けた取組みに向けて不断の努力を行ってまいります。